ボクシングは、体力と技術が要求されるスポーツですが、適切な準備がなければ、怪我のリスクが高まりやすい競技です。
私自身、プロボクサーとしてのキャリアで試合中にぎっくり腰になったり数々の怪我に直面しました。その経験から、ストレッチとウォームアップの重要性に気付き日々の練習に取り入れてきました。
柔軟性向上やストレッチも立派なトレーニングの一部です。効果や行うタイミングを紹介するので参考にして下さい。
ストレッチの種類
ストレッチには主に二つの種類があり大きく分けると静的ストレッチと動的ストレッチがあります。
- 静的ストレッチ:
- 勢いや反動をつけずにゆっくりと筋肉を伸ばす方法です。
- リラックスやクールダウンに適しており、就寝前や運動後に行うのが一般的です。
- 例えば、アウターマッスルストレッチ、ペアストレッチ、筋膜ストレッチなどがあります。
- 動的ストレッチ:
- 体を動かしながら筋肉や関節を伸ばす方法です。
- スポーツでの動作作りやバランス力アップに役立ち、起床後や運動前に行うのが適しています。
- インナーマッスルストレッチ、ダイナミックストレッチ、バリスティックストレッチなどがあります。
ストレッチの重要性
ストレッチは筋肉の柔軟性を高め、怪我を防ぐために不可欠です。筋肉や腱が適切に伸ばされることで、動きの範囲が広がり、パフォーマンスが向上します。例えば、ハムストリングのストレッチは、脚の動きをスムーズにし、パンチの力を高めることができます。
ストレッチの有効なタイミングはトレーニング後や入浴後の身体が温まっている状態で行うとより効果を高める事ができます。
特にパンチ力と肩甲骨の柔軟性の関係は密接です。肩甲骨の柔軟性が高いほど、パンチ時により広い範囲で力を伝えることができ、パンチ力が向上します。柔軟性が低い場合、パンチ時に制限される可能性があり、パンチ力が減少する可能性があります。定期的なストレッチや柔軟性を高めるトレーニングは、パンチ力を最大限に引き出すのに役立ちます。
ウォームアップの効果
ウォームアップは、体温を上げ、心臓の拍動を高めることで、体を運動に適した状態にします。
ロープやシャドーボクシングは、ウォームアップに最適な方法です。
いきなりサンドバッグや筋トレから始めるのではなく、少し汗ばむ程度まで身体を温めた方がパフォーマンスも上がり、怪我のリスクも低減できます。
ストレッチとウォームアップのルーティン
ここで、私が日々のトレーニングで実践していたストレッチとウォームアップのルーチンを紹介します。これらは、初心者からプロまで、どんなレベルのボクサーにも適しています。
- ストレッチ:15〜20分
- 肩と腕の動的ストレッチ(肩回しなど肩甲骨周辺を動かすストレッチ)
- 腰回りのストレッチ(股関節を動かすストレッチ)
- 脚のストレッチ(足首や膝の関節を柔らかく使えるようなストレッチ)
- ウォームアップ:30分程度
- ロープ:3ラウンド
- シャドーボクシング:5ラウンド
しっかり身体を温めて血流を良くしとけば怪我のリスクだけでなく翌日の疲労軽減にも役立ちます。
疲労が溜まってる日はこのメニューだけで帰っても十分な内容です
まとめ
いかがでしょうか、明日からストレッチやウォームアップの大切さを感じてもらえたでしょうか?
私はウォームアップして練習終わりにストレッチをする事で充実したトレーニングができていました。
一流選手で体も温めずいきなりハードなトレーニングをする人は少ないです。
ストレッチは日々の生活にもいい影響があるのでボクシングをしない日でも、日々のルーティンに取り入れてみてはいかがでしょうか?
本気でボクシングに取り組んでいる人は、特にストレッチとウォームアップは、怪我を防ぐための基本です。
この記事を通じて、皆さんが安全にトレーニングを行い、ボクシングの楽しさを最大限に引き出せることを願っています。
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