20年のボクシング人生で学んだ真実:「最初のグローブ選びで、あなたのボクシング人生が決まる
こんにちは、元プロボクサーのKOです。アマチュア時代からプロ引退まで、20年間ボクシングに打ち込み、日本ランカーまで登り詰めました。現在は指導者として活動していますが、生徒さんから最も多く受ける質問が「どのグローブを選べばいいですか?」というもの。
この記事では、私が20年かけて学んだ「本当に効果的なグローブ選び」をお伝えします。特に、私自身が犯した失敗談も包み隠さずお話しするので、同じ過ちを繰り返さないでください。

初心者が必ず陥る「グローブ選び3つの落とし穴」
落とし穴①:値段の安さだけで選んでしまう
私の失敗体験:高校時代の手首故障
高校時代、部活で支給された3000円程度の安物グローブで練習していました。「グローブなんてどれも同じでしょう」と思っていたのが大間違い。
半年後、右手首に激痛が走り、整形外科を受診。医師から「手首への衝撃が原因の炎症」と診断されました。
原因は明らかでした。安物グローブのクッション材が薄く、パンチの衝撃が手首に直接伝わっていたのです。
先輩のグローブとの衝撃的な違い
その後、先輩のウイニング製グローブを借りて練習したときの感動は今でも忘れません。
- 手首を包み込むような安定感
- 衝撃がふんわりと吸収される感覚
- 長時間練習しても疲労が全く違う
この経験から学んだ教訓:「グローブは最も重要な投資」
安物グローブで怪我をすれば、治療費や練習休止期間を考えると、結果的に高くつきます。
落とし穴②:デザイン重視で機能を軽視
プロ時代、海外製の高級グローブを見た目のカッコよさで購入しましたが、完全に失敗でした。
問題点:
- 日本人の手の形に合わない設計
- クッションが硬すぎて手が痛い
- 重量バランスが悪く、パンチスピードが落ちる
教訓:見た目より機能性を最優先に
落とし穴③:店員の勧めを鵜呑みにする
店員さんは販売のプロですが、必ずしもボクシングの実戦経験があるわけではありません。
私が推奨するのは:
- 事前に候補を3つに絞る
- 実際に装着して感触を確認
- 最終判断は自分で行う
プロが実践する「グローブ選び4つの基準」
基準①:手首サポート力の確認方法
実践的チェック法:
- グローブを装着
- 手首を上下左右に動かす
- しっかり固定されているか確認
- 締め付けすぎず、緩すぎない状態を探す
私がA級昇格時に使用していたウイニング製グローブは、この手首サポートが秀逸でした。
基準②:クッション材の質と耐久性
20年の経験で分かったクッション材の違い:
- 高密度フォーム:耐久性◎、価格やや高
- 多層構造:衝撃吸収◎、プロ仕様
- 安価なスポンジ:すぐヘタる、怪我リスク大
基準③:自分の手の形との相性
日本人と欧米人では手の形が違います。特に注意すべきは:
- 手の幅
- 指の長さ
- 手首の太さ
私は手の幅が広いタイプで、国産メーカーの方が圧倒的に合いました。
基準④:練習頻度に合わせた耐久性
練習頻度別推奨グレード:
- 週1-2回:エントリーモデル(8000-12000円)
- 週3-4回:ミドルグレード(12000-20000円)
- 週5回以上:プロ仕様(20000円以上)
【経験別】おすすめグローブと選び方
ボクシング未経験~3ヶ月:基礎重視の選択
推奨:ウイニング製 12オンス
理由:
- 日本人の手に最適設計
- 手首保護が優秀
- 長期間愛用可能な耐久性
私の生徒さんの90%がこのグローブからスタートし、怪我なく上達しています。
3ヶ月~1年:本格派への移行期
この時期は個人差が大きいため、以下を基準に選択:
- 練習内容の変化(スパーリング開始など)
- 手の成長(筋力アップで重いグローブも可能)
- 技術レベル(細かい技術に対応できるグローブ)
1年以上:個性に合わせたカスタマイズ
上級者になると、自分の戦いスタイルに合わせたグローブ選びが重要です。
私の例:
- 練習用:ウイニング16オンス(スパーリング重視)
- 試合用:レイジェス10オンス(スピード重視)
プロが愛用した「本当におすすめできる」グローブ5選
1位:ウイニング プロフェッショナルタイプ
価格:12000-15000円
- 手首サポート:★★★★★
- 耐久性:★★★★★
- コスパ:★★★★☆
私が最も長く愛用したグローブ。日本ランカー時代の相棒でした。
2位:レイジェス トレーニンググローブ
価格:18000-22000円
- 軽量性:★★★★★
- 技術練習適性:★★★★★
- 価格:★★★☆☆
スピード練習に最適。プロ転向後の技術向上に貢献。
3位:Twenz
価格:8000-10000円
- 初心者適性:★★★★★
- コスパ:★★★★★
- 上級者対応:★★★☆☆
コスパ重視の方におすすめ。本革で痛みにくく人気No.1。
4位:グラント プロスタイル
価格:70000-150000円
- 高級感:★★★★★
- 機能性:★★★★☆
- 価格:★★☆☆☆
余裕がある方向け。所有欲は満たされます。世界のトップ選手が好むブランド。
5位:エバーラスト クラシック
価格:6000-8000円
- 入門適性:★★★★☆
- 耐久性:★★★☆☆
- 緊急時選択肢:★★★★☆
とりあえず始めたい方の選択肢。ただし買い替え前提で。
まとめ:グローブ選びで失敗しないための最終チェックリスト
20年の経験から導き出した、絶対に失敗しないチェックリストです:
購入前必須チェック
☐ 予算は8000円以上確保できているか
☐ 実際に装着して確認したか
☐ 手首サポートは十分か
☐ 練習頻度に見合った耐久性か
☐ アフターサービスは充実しているか
私からの最後のアドバイス
グローブは「ボクシング人生のパートナー」です。安易に選ばず、しっかりと向き合って選択してください。良いグローブとの出会いが、あなたのボクシングライフを豊かにしてくれることを、20年の経験をもって保証します。

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