ラスト1ラウンド、足が動かない…その悔しさ、私も経験しました
「技術では負けていないのに、スタミナ切れで判定負け」
アマチュアで競技をしていた頃は、まさにこの壁にぶつかっていました。20年のボクシング人生で日本ランカーまで上り詰めた今だからこそ言えます。スタミナは才能ではなく、正しい準備で必ず手に入れられるということを。
この記事では、アマチュアからプロA級まで実践してきたトレーニング法と、何度も壁にぶつかりながら掴んだスタミナ強化方法を公開します。あなたも試合終盤まで動けるボクサーへ変わりましょう。
スタミナとは何か?ボクシングに必要な持久力の正体
ボクシングに求められる3つのスタミナ
多くのボクサーが「スタミナ=走り込み」と考えていますが、実はボクシングに必要な持久力は3種類あります。
- 心肺持久力:酸素を効率的に運ぶ有酸素能力
- 筋持久力:パンチを打ち続け、ガードを保持する筋肉の耐久性
- 無酸素性持久力:高強度の攻防を繰り返せる能力(乳酸処理能力)
なぜボクサーは後半バテるのか?
苦しんだ原因は以下の4つでした。
- エネルギーの使い方の理解不足
- 試合ペースと練習ペースのミスマッチ
- 回復力(インターバル間の回復)の軽視
- 減量によるエネルギー不足
重要なポイント
スタミナは単なる「走り込み」では身につきません。ボクシング特有の動きに対応した複合的な持久力が必要です。
【基礎編】スタミナの土台を作るロードワーク
効果的なロードワークの種類
LSD(Long Slow Distance)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 距離 | 8〜12km |
| ペース | 会話できる程度(心拍数130〜140) |
| 頻度 | 週3〜4回 |
| 目的 | 有酸素ベースの構築、脂肪燃焼効率向上 |
ペース走
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 距離 | 5〜8km |
| ペース | やや速い(心拍数150〜160) |
| 頻度 | 週1〜2回 |
| 目的 | 試合ペースでの持久力向上 |
私が実践した季節別ロードワークプログラム
オフシーズン(基礎作り):
- 朝:LSD 10km(週4回)
- 夕方:ジムトレーニング
- 目的:基礎体力の構築
試合2ヶ月前(スピード重視):
- 朝:ペース走 6km+インターバル走(週3回)
- 減量を考慮した調整
- 目的:スピード持久力の向上
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KO君の経験談
高校時代の厳しい環境で基礎の重要性を学びました。大学時代に自由に実験して「自分に合ったペース」を見つけ、プロになって痛感したのは「ただ走るだけでは不十分」ということでした。
【応用編】ボクシング特化型スタミナトレーニング
インターバルトレーニング(HIIT)
ラウンドインターバル
- 3分全力シャドー+1分レスト×8〜10セット
- 心拍数を試合レベル(170〜180)まで上げる
- ラスト3ラウンドは特に強度を上げる(試合終盤を想定)
タバタ式トレーニング
- 20秒全力パンチ+10秒レスト×8セット×3〜4ラウンド
- サンドバッグ、ミット打ちで実施
- 無酸素性持久力の強化
サーキットトレーニング
KO君オリジナルメニュー
**1.** ロープスキップ(1分) **2.** シャドーボクシング(2分) **3.** サンドバッグ連打(1分) **4.** バーピー(30秒) **5.** レスト(1分) **×5〜6周** **ポイント:** – ボクシングの動きを取り入れる – 上半身と下半身を交互に使う – 心拍数を高く保ち続ける
スパーリングでのスタミナ養成
| レベル | ラウンド数 | 強度 |
|---|---|---|
| 初級 | 3分×3ラウンド | 70%の力 |
| 中級 | 3分×6ラウンド | 80%の力 |
| 上級 | 3分×10ラウンド | 90%以上(試合想定) |
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日本ランカー時代の実践法
「最後の2ラウンドが本当の練習」という意識で取り組んでいました。疲れてからのディフェンス練習が試合で生きるんです。さらに「11ラウンド目」を設定して、試合を超える練習を心がけていました。
【実践編】スタミナを支える補完的トレーニング
体幹トレーニング
- プランク、サイドプランク(各1分×3セット)
- 目的:パンチ力の維持、姿勢の保持
- 疲労時の体のブレを防ぐ
呼吸法トレーニング
練習中の意識:
- パンチ時の呼気(シュッ!)
- インターバルでの深呼吸
- 酸素取り込み効率の向上
私が取り入れた方法:
- ヨガの呼吸法
- 水中トレーニング(息継ぎを制限)
アクティブリカバリー
- 軽いジョギング(翌日の疲労回復)
- 水泳(関節に優しい全身運動)
- ストレッチ、マッサージ
20年のキャリアで学んだこと
スタミナトレーニングは「追い込むだけ」では効果が出ません。回復とのバランスが重要です。「休むことも練習」という考え方が、長いキャリアを支えました。
よくある失敗とアドバイス
スタミナトレーニングの3大失敗
❌ 失敗1:量ばかり追求する
- 走りすぎて膝を痛める
- オーバートレーニング症候群
❌ 失敗2:強度が足りない
- 楽なペースでの練習では試合に対応できない
- 「練習でできないことは試合でできない」
❌ 失敗3:スタミナ=ロードワークだけ
- ボクシング特有の動きでのスタミナが育たない
- リング上での実戦的スタミナの重要性
効率的なスタミナ強化のための5つのポイント
- ✅ 目的に応じたトレーニングを選ぶ
- ✅ 段階的に強度を上げる
- ✅ 週単位でピーク調整する
- ✅ 栄養と休息を重視する
- ✅ 定期的に測定・評価する(心拍数、ラップタイム、スパーリングでの体感)
実践例:日本ランカー時代のトレーニングスケジュール
試合8週間前からのスタミナ強化プログラム
■ 8〜6週間前(ベース作り期)
| 曜日 | メニュー |
|---|---|
| 月 | LSD 10km +ジム練習(軽め) |
| 火 | ジム練習(技術中心) |
| 水 | ペース走 8km +ジム練習 |
| 木 | ジム練習(スパーリング6R) |
| 金 | LSD 10km |
| 土 | ジム練習(ハード) |
| 日 | 休養またはアクティブリカバリー |
■ 5〜3週間前(強度向上期)
- ロードワークにインターバル追加
- スパーリング8〜10ラウンド
- サーキットトレーニング導入
■ 2〜1週間前(試合調整期)
- 距離を減らし、強度維持
- スパーリングは軽く(3〜4R)
- イメージトレーニング強化
スタミナと減量の両立
減量中のスタミナ維持の難しさ
- カロリー制限下でのトレーニング
- 水分調整とパフォーマンス
- 私の経験:減量でスタミナを失った試合の教訓
賢い減量戦略
- 早めの減量開始(2〜3ヶ月前から)
- カーボローディングのタイミング
- 計量後のリカバリー戦略
⚠️ プロボクサーならではの課題
減量とスタミナの両立は科学と経験の融合です。失敗から学んだ「無理な減量は試合で動けない」という教訓を、ぜひ覚えておいてください。
まとめ:今日から始める3つのステップ
スタミナ強化の核心
- スタミナは一朝一夕では身につかない
- 継続的なトレーニングと適切な回復のバランス
- 自分の現在地を知り、段階的に向上させる
- 「練習は嘘をつかない」という信念
今日から始める行動プラン
ステップ1:現状評価
- 今のスタミナレベルをチェック(3分×何ラウンド動けるか?)
ステップ2:計画作成
- 3ヶ月後の目標設定
- 週間トレーニングスケジュールの作成
ステップ3:実行と記録
- トレーニング日誌をつける
- 定期的に見直し、調整する
KO君からのメッセージ
20年のボクシング人生で、スタミナは技術以上に試合結果を左右すると実感しました。
どんなに苦しい練習でも、リングで最後まで動ける喜びは何物にも代えがたい。
諦めず、コツコツ積み重ねれば、必ず結果はついてきます。
あなたのボクシング人生を応援しています!


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